看護師が伝授!傷に優しい正しい手当とは?

雪が積もったり、濡れた地面が凍ることで起こるケガ。いくら注意していてもふとした拍子にケガをしてしまうこともあります。ケガを未然に防ぐことが出来たらいいですが、100%防ぐということは難しいかもしれません。ケガをした時に注意したいのは傷の手当て。やり方を間違えてしまうと、傷の治りが遅くなったり、逆に悪化してしまったりすることもあります。
今回は傷に優しいケガの手当てについて少しだけご紹介したいと思います。

傷が治るまでのメカニズム

傷には、擦り傷や切り傷、刺し傷などたくさんの種類がありますが、簡単な言葉で言うと、傷とは「皮膚に損傷を受けた状態」です。人間には自然に治そうとする力である「自然治癒力」が備わっておりますが、傷が治るメカニズムを少しだけご紹介します。

①傷口から血が出ると、その血を止めようと「血小板」という血球が集まります。
②白血球が傷が出来たことで死んだ細胞や、付着した雑菌を除去します。
③フィブリンという繊維が傷口をくっつけようとします。
④表皮細胞が集まって、傷口をふさぎます。

これが傷が出来てから治るまでの過程になります。

消毒・乾燥させることはNG!

ケガをした時には、消毒が一般的な処置と思われておりますが、実は消毒することはあまりいい方法ではないということがわかってきました。消毒液は雑菌をやっつけると同時に、傷をよくするための細胞もやっつけてしまうため、傷の治りを妨げてしまうことになるのです。
また、傷が出来た時に透明の滲出液が出てきますが、この液が傷の治りを良くするために必要なものになります。そのため出てきた液をガーゼなどで拭き取り、乾燥させるという行為は、傷の治りを遅くしてしまうことになります。

正しい傷の手当て

傷には消毒することも、乾燥させることもNG。傷に優しい正しい手当のポイントをご紹介します。

①水道水で洗浄
少量の出血であれば、水道水を直接かけて傷口を綺麗に洗いましょう。砂やゴミが傷口に残っている場合は、雑菌が繁殖してしまう原因になりますので、しっかり落とすことが大切です。

②止血
出血が止まらない場合は、傷を直接ガーゼなどで覆って圧迫止血しましょう。
あまりにも大きい傷の場合は、病院を受診することをお勧めします。ちなみに受診する科は形成外科です。

③傷を保護する
洗浄して止血したら、創傷被覆剤というドレッシング剤を使用して、テープや包帯などで固定します。創傷被覆剤はドラッグストアでも購入できます。キズパワーパッドが代表的な商品です。また、傷が治るためには、適度な湿潤環境であることが大切。傷口から出てくる透明の滲出液がポイントとなります。創傷被覆剤を使用することで、湿潤環境を保つことができ、傷口を早く治すことに繋がります。

いかがでしたか?傷の悪化を予防するためには正しい方法で手当てすることが大切です。「止血」「洗浄」「湿潤環境」この3つを念頭に、慌てることなくケガの対処ができたらいいですね!